「このままでいいのかな」と思った、あの日のこと
「このままでいいのかな」
仕事終わり、電車に揺られながらスマホを見ていたとき。
ふと、そんな言葉が頭に浮かびました。
大きな不満があるわけじゃない。
職場にも慣れているし、安定もある。
それなのに、
「この仕事、嫌いじゃないのに、なんでこんなに気持ちが沈むんだろう」
そんな感覚が、胸の奥にずっと残っていました。
・この働き方をずっと続けるのかな
・もっと違う働き方もあるんじゃないかな
そう思っては、何もせずにまた日常に戻る。
転職や独立も頭をよぎるけれど、
“安定を手放す怖さ”の前で、いつも立ち止まってしまう。
そして――
「何を基準に選べばいいのか分からない」
そのまま、時間だけが過ぎていく…。
気づけばまた、
「今のままでいいか」と自分に言い聞かせて、1日が終わる。
あの頃の私は、そんな毎日を繰り返していました。

違和感に気づきながら、見ないふりをしていた頃いた理由
午後の外来対応がひと段落して、席に戻ったとき。
パソコンの画面を見つめながら、
「ちゃんとやっているはずなのに、なんでこんなに満たされないんだろう」
そんな言葉が、ふと浮かびました。
小さなモヤモヤが、胸の奥に残る感覚。
仕事が嫌いだったわけじゃない。
やりがいを感じる瞬間も、たしかにありました。
それでも、
「もっと食事でできることがあるのに」
そう思っても、実現が難しい場面が多くありました。
必要性を感じていても、伝わりにくい。
板挟みになることもある。
責任はあるのに、評価や給与にはつながらない。
「やりがいはあるけど、このままでいいのかな」
そんな気持ちが、少しずつ積み重なっていきました。
それでも、
「まだ大丈夫」
「みんなこんなもんだよね」
そうやって、自分の気持ちにフタをしていました。
——そんなとき、ポケットのスマホが震えました。
「お迎えお願いできますか?」
その言葉を見た瞬間、頭に浮かんだのは
心配よりも先に「どうしよう」という焦りでした。
周りの空気を気にしながら、声をかける。
「すみません、早退させてください」
申し訳なさと気まずさで、うまく目が合わせられない。
その一方で、
「また有休が減るな…」
そんな現実的な不安もよぎっていました。
やっと職場を出て、急いで保育園へ向かう。
毎日、時間に追われるように働き、
帰宅後も“回すこと”で精一杯の毎日。
やっと一息ついた夜、
「この働き方、ずっと続けられるのかな」
そんな思いが、ふと浮かびました。
それでも動けなかった理由
電車の中でも、夜の時間でも、
何度もスマホを開いては転職サイトを見る。
「条件がいい仕事」
そうやって探していくうちに、選択肢はどんどん減っていく。
そして次の瞬間には、
「今より給料が下がるかも」
「また人間関係で悩んだらどうしよう」
「そもそも、私にできるのかな」
不安が一気に押し寄せてきて、画面を閉じる。
そして最後は、いつも同じ結論。
「やっぱり今のままでいいか」
周りと同じ道を歩いている安心感。
そこから外れることが、怖かった。
本当は、
・子どもとの時間を大切にしたい
・無理なく働ける環境に変えたい
そう思っているのに、
“安定を手放す怖さ”の方が大きくて動けない。
何より怖かったのは、
「正解が分からないまま動くこと」
結局いつも、
“何も変えない”という選択に戻っていました。

何度も立ち止まって、考え続けたこと
すぐに環境を変えることはしませんでした。
「変えたい」と思いながらも、
動く勇気がなかった、という方が近かったかもしれません。
その代わりに始めたのが、
自分の気持ちを書き出すことでした。
静かな夜、ノートを開く。
「私はどう働きたいんだろう」
「何が引っかかっているんだろう」
問いを重ねても、最初はうまく言葉にできませんでした。
それでも続けていく中で、
「一人ひとりと、ちゃんと向き合いたい」
「流れ作業じゃない関わり方がしたい」
少しずつ、本音が見えてきたんです。
すぐに答えが出たわけではありません。
それでも、
立ち止まりながらでもいいから、
自分に問い続けることだけはやめませんでした。

“働き方の軸”が見えたとき、変わったこと
以前の私は、
“条件”で働き方を選ぼうとしていました。
でも本当は、
・子どもとの時間を大切にしたい
・一人ひとりとしっかり向き合いたい
その気持ちが、ずっと自分の中にありました。
それに気づいてからは、
「どっちが正解か」ではなく
「どっちが自分にとって大切か」
そう考えられるようになりました。
不安がなくなったわけではありません。
それでも、
「この選択は、自分で決めた」
そう思えたことで、
一歩踏み出すハードルがぐっと下がった気がします。
その感覚が、次の一歩を後押ししてくれました。
まとめ|“軸”があると、選択は変わる
働き方を変えることよりも先に、
「自分がどう働きたいのか」を知ること。
それが、私にとっていちばん大きな転機でした。
すぐに答えが出なくてもいい。
でも、自分の気持ちに向き合うことはやめない。
自分の中にある
「大切にしたいもの」を言葉にすること。
それが、これからの選択に迷ったときの
自分だけの“軸”になっていきます。
その積み重ねが、
納得できる一歩につながっていくと、私は感じています。
あなたにも、その“軸”はきっと見つかります。
小さな問いかけからで大丈夫です。

稲本 さつき
管理栄養士
偏食のイヤイヤ期キッズとワンオペママの食卓サポートを行う管理栄養士。
「戦場ごはんを、優しい親子時間にかえる」をテーマに
お子さまが食べない・健やかに育つか不安・食事時間がつらいご家庭に寄り添う。
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